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IMA日本海交流コンサート [コンサート]

Béla Bartók: 弦楽のためのディヴェルティメントより第1楽章
 OEK&アカデミー受講生

Maurice Ravel: ツィガーヌ
 正戸 里佳(Vn.)

Camille Saint-Saëns: 序奏とロンド・カプリチオーソ Op,28
Pabro de Sarasate: ツィゴイネルワイゼン
 クララ=ユミ・カン(Vn.)

Ludwig Maurer: 4本のヴァイオリンのための協奏交響曲 イ短調 Op.55
 鈴木愛理、青木尚佳、インモ・ヤン、松本紘佳(Vn.)

Wolfgang Amadeus Mozart: ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218
(Encore) Fritz Kreisler: レシタティーヴォとスケルツォ・カプリス op.6
 シン・ヒョンス(Vn.)

 井上道義(Cond.)   オーケストラ・アンサンブル・金沢


いしかわミュージックアカデミー受講生によるコンサート。
10代後半~20代前半の、とってもフレッシュな音楽家たちの演奏である。
先日、講師陣の素晴らしい演奏を聴いたばかりなのだけれど、その講師陣にみっちりと
しごかれたであろう生徒さんたちの演奏は、それはそれは楽しみである。


まずはアカデミー受講生選抜メンバーとOEKの合同演奏によるバルトーク。
バルトークというのは、西洋でもない、東洋でもない、私達にとってまさに「エキゾチックな」
曲を作っている。不可思議な和音、旋律、それがどこか魂の奥底に響くようで、気持ちいい。
また、弦楽合奏というのが、独特の雰囲気を醸し出している。同質の音だけからなる
調和、同音反覆の低音のリズム、とてもまとまりのいい、すてきな演奏だった。

次にOEKをバックに従えた正戸さん独奏のツィガーヌ。
まず、最初の長大なソロで、その音量の豊かさに圧倒された。pのところでも、ふっと力を
抜いたのがわかるのに、音量は落ちず、もちろん弱々しくもなく、でもちゃんとpなのだ。
そして、音がとてもまろやか。音の粒ひとつひとつが、丸い。それ自体、ひとつの独特の
魅力なのだが、ただ、それがオケとの協奏になると、マイナスになったかな。
特にフリスカの(速い)部分、オケの音の中に埋もれてしまう感じだった。
この曲のソロはもっとエッジをきかせた、とんがった音でこそ、オケから際立った、対等に
わたりあうソロの魅力が引き出せるかも。
またオケもかなり遠慮がなかったのは、新人音楽家への温かくも厳しい洗礼だろうか。

次はクララ=ユミ・カンさんのサン=サーンスとサラサーテ。二人とも大好きな作曲家だし、
クララさんはLFJでかなり気に入ったヴァイオリニストだったので、とても楽しみだった。
また「ツィゴイネルワイゼン」は、先ほどの「ツィガーヌ」と同じく、ツィガーヌ(ハンガリー系ロマ)
の音楽チャルダッシュ形式の曲なので、その対比も興味深い。
音量そのものはそこまでではない。しかし、どんな音域でも、どんな強さでも、オケに対して
はっきりとソロのメロディが浮かび上がる。つややかで、羽が生えたように自由な演奏。
また、高音部が特筆に価する。空から降ってくる天使の歌声のような、柔らかくて澄んだ、
繊細だが弱々しくはない、とても綺麗な音だった。
低音部も、迫力がありつつもヴァイオリンらしい艶を失わない美しい音。
もうすっかりベテランといっていいと思ったほど、堂々たる素晴らしい演奏だった。

休憩を挟んで、とくに若い4人が出演。マウラーって聞いたことがないので現代の人かと
思ったら、あれ、古典派? 調べてみると、1789-1878だそうだ。
とっても初々しい、フレッシュな演奏。いずれも遜色のない腕の持ち主で、はじめはちょっと
ばらついたものの、曲が進むにつれ4人の息はぴったりに。
ただ、ソロ4人で合わせ、さらにオケとも合わせなくてはならないので、かなり難しそうだった。
まだ、特定の色が付いていないという印象。今後どう化けるか、楽しみだ。

最後はシン・ヒョンスさんのモーツァルト。爽やかで、軽やかで、澄んだ音。
オケという大地の上、初夏の晴れ渡った青空に、かろやかにまっすぐに浮かぶ飛行機雲を
連想した。それとも、大空をどこまでも遠く飛翔する渡り鳥?
ただ… モーツァルトってあんまり好きじゃないんだよね。いや、聴く分には気持ちいい音楽
なんだけど、個人の技量――音色の変化とか曲想の多彩さとかを楽しむには、物足りない。
それで、いい演奏だっただけに、もっと迫力のある、変化に富んだ曲を聴きたかったなぁ、
なんて思っていると、アンコールのクライスラー! クライスラーってこんな曲も作ってたんだ。
レシタティーヴォの、色っぽくて、ゾクゾクするような音! 
スケルツォは、軽やかなんだけど、モーツァルトみたいな、とにかく明るくてほがらかな音とは
まったく違う、芯のある、まっすぐに心に飛び込んでくるような表情豊かな音。
やっぱりこういうのがヴァイオリンのステキなとこだと思う。単に私が好きなだけだけど。

どの人も、今後がとても楽しみな演奏家さんです♪
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